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8月16日(月) [矛盾について(その20)]

 これまで矛盾はどこにあるのかを探ってきました。それは「言説」の中にあり「現実」の中にはないこと、しかし言説といっても「事実の記述」と「意思表明」があり、事実の記述における矛盾は許されないが、意思表明の矛盾はしばしば生じること、そして意思表明に矛盾が生じたら、双方が納得するまで(落としどころが見つかるまで)話し合うしか解決の道はないことを見てきました。
 さて意思表明の矛盾が例えばぼくと妻の間で生じたときは、二人が納得できるまで話し合えばいいのですが(まあ実際はうまくいかず、冷戦状態になるのが世の常だとしても)、ぼく自身の中で生じたときはどうでしょう。「海辺へのドライブ」を主張するぼくと、「近くの安いレストラン」を主張するもう一人のぼくとが矛盾したとすると…。
 同じことです、ぼくと妻の話し合いがぼくともう一人のぼくの話し合いになるだけのことです。どうして「海辺へのドライブ」なのか、どうして「近くの安いレストラン」なのか、それぞれの言い分を出し合い、双方が納得できる落としどころを探るしかありません。
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