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9月17日(金) [矛盾について(その51)]

 「人よりいいものを、少しでも多く」というのが貪欲、「むさぼり」でした。
 「きみはそうかもしれないが、まあ人並みでいいという人も多いと思うよ。そこそこあればいいと」という反論があるかもしれません。おっしゃる通りで、ぼくだっていつもむさぼっているわけではありません。あまり食欲がないときなど、自分の皿から取り分けて上げますし、妻の好物であれば譲ってあげることもあります。でもそれは自分に余裕があるときで、もうあれこれ言っていられない状況に立ち至ったときはどうか。そんなときこそ人間の本性が現れるものですが、もうなりふりかまわず「人より少しでも多く」とならないでしょうか。
 わが家にそんな状況が訪れないことを祈るばかりです。
 次は瞋恚、「いかり」です。どんなときに「いかり」の発作が起こるかという問いは難しいですが、まあ無難に「理不尽な扱いを受けたとき」と答えておきましょう。問題はどんなときに理不尽を感じるかということです。例えば近くの安くておいしいレストランに行ったとしましょう(何だか食い物のことばかりのようですが)。うわさがうわさを呼び、店は込み合っています。辛抱強く順番を待っていますが、ふと横のテーブルを見ますと、ぼくらよりも後に来たはずなのに、もう料理が運ばれているではありませんか。こんなとき、何と理不尽なと「いかり」の発作が渦巻きます。そして店員さんに「うちが先ですが!」と文句を言うことになるのです。これが「いかり」です。
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