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11月5日(金) [矛盾について(その100)]

 「見る」ことは「感じる」ことの代わりにはならないと述べました。ただ注意しなければならないのは、あることを感じたからといって、それが実在することにはならないということです。そうすることは、先ほどとは逆に「感じる」ことを「見る」ことの代わりにしようとすることです。
 ぼくにはスピリチュアル系の友人がいますが、あるとき彼と議論していて閉口したのは、ある権威ある人(例えばキュブラー=ロス)が霊的な体験をしたと言っているのだから、霊的なものが実在するのは確かだと断定するところです。「あの人が実際に感じたと言っているのに、どうしてあなたがそれを無下に否定できるのか」と気色ばむのです。
 ぼくが彼に言いたいのは、たとえどんなに権威ある人が感じたからといって、それが実在することにはならないということです。あると「感じる」ことと、あると「見る」ことは峻別しなければなりません。
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