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1月1日(土) [矛盾について(その156)]

 皆さん、明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いいたします。
 昨年の夏から「矛盾について」書き始めまして、今日でその156回目となりました。いまは「自力と他力」がテーマで、まず他力の正確な意味を検討しているところです。
 普通は「ひとの力に頼る」ことが他力だとされますが、それは実は自力であることを確認しました。では「周りの無数のものに生かされている」ことかと言いますと、これは「何ものもそれ単独で存在しているのではなく、他の無数のものたちと繋がりあって存在している」という縁起の思想で、他力とは違うようだというところまできました。
 ぼくはこの縁起の思想に大きな魅力を感じます。ぼくらはあるものについて「それは何か」と問うとき、その内部に目を注ぎます。例えば「ぼくは何者か」と尋ねるとき、ぼく自身の内部に何が潜んでいるかを探求します。しかしそれは見当外れで、「ぼくが何者か」を知ろうとしたら、ぼくがどのような繋がりの中にあるかを見なければならないとこの思想は教えてくれるのです。その繋がりの中にこそ、ぼくの本質があるのだと。内を見ようとしないで外を見よ、これがこの思想の真髄です。
 このようにぼくらは無数のものたちと繋がりあい、そのお蔭で生かされているのは間違いありませんが、しかし他力とはそのことを指しているのでしょうか。似ているようで、しかし何か違う。どう違うのでしょう。
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