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1月29日(土) [矛盾について(その184)]

 「あちら」から一方的に与えられるからこそ、「こちら」の主体性が成り立つのだと述べてきました。
 相互に与えあう関係なのに、一方的に与えられるだけとしますと、与える側は与えられる側の上に立つことになります。そして与えられる側の主体性が危うくなります。相手に依存する関係になるからです。でも今の場合、「あちら」と「こちら」は互いに与えあう関係ではありません。「あちら」から「こちら」に一方的に与えられだけで、逆に「こちら」から「あちら」に与えることはないのです。
 そして「あちら」に与えているという意識はありません、ただ「こちら」が与えられていると感じるだけです。もし「あなたが与えてくれたのですか」と問いただすことができたとしても、「いいえ、滅相もない」という答えが返ってくるだけでしょう。もし「あちら」に与えているという意識があるとしますと、「こちら」はお返しをしなければという圧力を受けます。これが普通の与えあう関係です。
 具体的な場面で考えてみましょう。
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