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2月10日(木) [矛盾について(その196)]

 宿業の問題を考えるに当たって注意しなければならないのは、何かを「したい」と思うのと何かを「しよう」と思うのとは全く別だということです。
 「したい」と思っても「しよう」とは思わない場合もあれば、「したい」と思わなくても「しよう」と思う場合もあります。目の前のおいしそうなケーキを「食べたい」と思ってもダイエットを考えて「食べよう」と思わないことはありますし、「ジョギングしたい」と思わなくても体重を落とすために「ジョギングしよう」と思うこともあります。
 そして「したい」と思うことと実際にすることは連動しませんが、「しよう」と思うことと実際にすることは必ず繋がっています。「食べたい」と思っても必ずしも食べるとは限りませんが、「食べよう」と思ったら必ず食べます。また「ジョギングしたい」と思わなくてもジョギングすることはありますが、「ジョギングしよう」と思わなければ絶対にジョギングすることはありません。
 さて宿業は「わたし」がどう思おうが、ものごとはなるようにしかならないということですが、この「どう思おうが」の「思う」は「しようと思う」でしょうか、それとも「したいと思う」でしょうか。もし「しようと思う」でしたら、「わたし」が「しようと思う」ことがなくてもすることがあるということになります。これは解離性同一性障害(いわゆる多重人格)で、自我の同一性が崩壊していると言わざるを得ません。
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