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2月14日(月) [矛盾について(その200)]

 とうてい希望を持てないような状況で、それでも希望を持ち続けることについて、フランクルは大事なことを教えてくれます。
 自分が「いつか家に帰りたい」と願うことは、誰かが「いつか家に帰ってほしい」と願ってくれていることに支えられているということです。
 「帰りたい」と願い続けることがどんなに大変かを見てきたのですが、どれほど願っても叶えられず「もうダメだ」と絶望しそうになったとき、ふと「帰ってきて」の声が聞こえることがあります。それは自分の子どもの声かもしれませんし、妻の声かもしれませんが、誰かが自分の帰りを待っていることに気づき、それがこころに沁みます。
 こうして一度折れかかったこころがもう一度息を吹き返し、「よし、絶対帰るぞ」と決意を新たにするのです。自分が願うことは、それだけでは実に脆いのですが、誰かが願ってくれていることに裏打ちされることで強靭な力となるのです。
 自分が願うことと誰かが願ってくれること。
 ここには考えなければならないことがたくさんありますが、まず誰かが「帰ってきて」と願ってくれていることはどうやって分かるのでしょうか。
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