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3月6日(日) [矛盾について(その220)]

 「あなた」から「そのまま生きていていい」という声が聞こえると言いました。しかし「あなた」の声とは一体何か?
 「きみ」の背後に見えない神か仏がいて、その声が「きみ」の口を通して届くのでしょうか。「あなた」とは神や仏のことでしょうか。「その通り」と言うところから宗教の世界が始まります。でも、ぼくとしては「あなた」を神や仏としてしまいたくありません。前に登場したスピリチュアル系の友人なら、どうしてそんなところにこだわるのかと言うでしょうが、ぼくはあくまで神とか仏の世界に入り込まない道を残しておきたいのです。
 なぜか。
 先に「きみ」と「あなた」の違いを考えましたが、こんどは「あなた」と「神や仏」の違いを考えなければなりません。ここでは神と仏を一緒くたに論じています。キリスト教やイスラム教と仏教の壁を取り払い宗教としてひとくくりにしていますから、双方から「それは無茶だよ」と言われかねません。確かに神と仏とは違います。その違いを論じだしますとゆうに一冊の本となるでしょう。でもここではニーチェの言う「背後の世界」に属する点で神も仏も同じだと考えます。「この世界」の背後に「もうひとつの世界」を想定し、前者にはぼくらが、後者には神や仏が属すると考える、これが宗教の基本的世界観です。
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