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矛盾について(その257) ブログトップ

4月16日(土) [矛盾について(その257)]

 「つながり」ということばに含まれているものはさまざまです。
 電車の中やホームにいる若者たちを見ていますと、何と多くの人が携帯電話をいじくっていることでしょう。メール依存症になっていると言う学生も多い。携帯電話を持たないぼく(絶滅危惧種でしょう)にも何となく分かるのは、メールのやり取りで友達との「つながり」を確認しようとしているのだろうということです。少し連絡が途絶えると「つながり」が不安になる。あるいはこちらのメールにすぐ反応してこないと相手の誠意を疑ってしまう。こんな雰囲気があたりに漂っていて、若い人たちがどれほど「つながり」を大切にしているかが分かります。
 引きこもりの青年(だけではなくなっているようです、30代・40代の引きこもりが全体の半分以上になっていることを知りました)が増加し続けているのも、彼らにとって何より大事な「つながり」を作れなくなっている人が増えているということです。ひとごとではありません、「つながり(縁)」は今や最大の社会問題となっています。現役で働いているうちは、おのずから社会とつながっていますが、退職してしまうと一挙につながりがなくなってしまう。地域のつながりや趣味でのつながりがあればいいですが、会社ひとすじで生きてきた人は哀れです。最後に残った家族のつながりも断たれてしまうと、もう全くの「無縁社会」。

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