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動物に心はあるか? [生きる意味(その62)]

(33)動物に心はあるか?
 出来事には原因があるように、行為には必ず心があるのです。
 ライオンに襲われるシマウマを行為の主体と見るということは、シマウマにも心があると見なすことです。熊に食べられるサケや蛙に飲み込まれる虫を行為の主体と見ないということは、サケや虫には心がないと見なすことです。
 宮沢賢治の世界では、サケや虫どころか、花や草にだって心があります。こんなふうに心をどこまで広げるかは、見る人によって幅があるようですが、いずれにせよ行為と心は不可分です。
 シマウマには心があり、虫には心がない。一体心があるというのはどういうことでしょう。
 最近のペットブームは度が過ぎていると言いたいほどで、ぼくの散歩コースも犬を連れた人たちであふれています。その人たちに「犬には心がありますか?」などと聞くだけで叱られそうな雰囲気です。
 「でも犬にぼくらと同じ心があるのかね?」
 「そりゃあると思うよ。飼い主が家に帰ってくると必死に尻尾を振りながら駆け寄ってくる。そして頭を撫ぜてもらうと嬉しそうな声を出す。尻尾を振っているのに飼い主が無視して通り過ぎたら悲しそうに“クンクン”言う。これはもう心がないなんて絶対言えないよ。」
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