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ではロボットは? [生きる意味(その63)]

(34)ではロボットは?
 「でもそれくらいなら犬のロボットにもできないかな。まず飼い主の顔を記憶させ、飼い主とそれ以外の人間を区別できるようにする。そして、飼い主の顔を見ると尻尾を振って駆け寄るようにプログラムし、飼い主がしそうなこと、例えば頭を撫ぜるとか、“よしよし”と言うとかをインプットしておいて、その時は“クーン”という喜びの声を出すように…。」
 「それくらいと言うけど、まず主人を判別するだけでも大変だと思うよ。例えば主人の髪型が変わっただけでロボット君お手上げじゃない?マスクでもしようものなら、もう全然分からなくなっちゃう。ましてや主人の気持ちを読むなんてとんでもないよ。」
 「そうか。犬は飼い主が変装したって見抜いちゃうんだからすごいもんだね。でも、こだわるようだけど、技術が飛躍的に進んで、人の気持ちを読むことのできるような画期的なヒューマノイドロボットが開発されたら、そのロボットには心がある?」
 「例えば、ぼくが“おはよう”と声をかけたら、その声の調子から、ぼくが明るい気持ちか、それとも悲しいか、あるいは怒っているかなどを判別できるんだね。それができればすごいことだよ。でも、そのロボットに心があるかどうかは、それだけじゃ判断できないね。主人に反応できなければ。主人の“おはよう”に対して明るい声で“おはよう”と答えたり、主人が悲しそうだと判断したら、悲しそうな表情をしたりと。そういう対応ができてはじめて心があると言えるんじゃないかな。」
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