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偈文8 [正信偈と現代(その63)]

              第8回 難の中の難

(1)偈文8

 一切善悪凡夫人(いっさいぜんあくぼんぷにん)   一切善悪の凡夫人、
 聞信如来弘誓願(もんしんにょらいぐぜいがん)   如来の弘誓願を聞信すれば、
 仏言広大勝解者(ぶつごんこうだいしょうげしゃ)  仏、「広大勝解の者」と言へり。
 是人名分陀利華(ぜにんみょうふんだりけ)      是の人を「分陀利華」と名づく。
 弥陀仏本願念仏(みだぶつほんがんねんぶつ)   弥陀仏の本願念仏は、
 邪見驕慢悪衆生(じゃけんきょうまんあくしゅじょう)邪見驕慢悪衆生、
 信楽受持甚以難(しんぎょうじゅじじんいなん)  信楽受持すること甚だ以て難し。
 難中之難無過斯(なんちゅうしなんむかし)  難の中の難、これに過ぎたるはなし。
 
 (現代語訳) 善人であれ悪人であれ、あらゆる凡夫が弥陀如来の本願を聞いてそれを信じましたならば、釈迦如来はその人を“すぐれた智慧の人”と呼び、また“白い蓮の華”と名づけられます。そのように、弥陀如来の本願と念仏は、あやまった考え方を持ち、おごりたかぶった悪人であるわれらには、これを信じ保つことははなはだ難しいのです。これ以上難しいことはありません。

タグ:親鸞を読む
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