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9月14日(火) [矛盾について(その48)]

 苦しみというのは他との比較から生まれることを病気の例で考えました。
 貧しさはどうでしょう。貧しさも病気に負けず劣らず辛いものです。もう泣いても笑ってもこの千円札一枚きりしかない、これが消えたら何も食べられないという心細さ。買いたいものが買えない、是非とも必要なものなのに手に入らないという辛さ。これが貧しさですが、何が辛いといって、例えばお隣の子どもはピカピカのランドセルを背負ってるのに、うちの子どもには買ってやれないことほど辛いものはないでしょう。ここでも「お隣は普通の生活をしているのに、どうしてうちは…」というように見比べることが苦しさを生み出す元凶のようです。
 もし周りのみんなが自分と同じほど貧しいとしましょう。どのうちの財布にも千円札一枚くらいしか入っていないとします。誰もランドセルを新調するお金などありませんから、親戚からお古をもらってきて間に合わせているのです。こうなりますと、もう貧しいことはそれほど苦にならないでしょう。もちろん買いたいものはたくさんあり、それが買えないことは辛いに決まっていますが、他のうちにもないのですから、そんなに気になりません。必要なものを隣近所で融通しあって凌ぐしかないのですから。
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