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「意味がない」と「意味が感じられない」 [生きる意味(その80)]

(11)「意味がない」と「意味が感じられない」
 としますと、「学校を続けることに意味はあるか?」と問うのはナンセンスです。最初から“NO.”の可能性が排除されている問いは、問いとは言えません。しかし、そんなことを言っても、「このまま学校を続けていくことに意味はあるんだろうか?」という問いを抱えた生徒は無数にいます。どう考えればいいのでしょうか。
 「その生徒は、学校を続ける気持ちがなくなったって言うだろうけど、本当にそうかどうかは分かったものじゃないよ。本当のところはこれからも学校を続けたいんだけどクラスでちょっと嫌なことがあってヤケになっているだけかもしれない。」 
 「ふむ。よくあることだね。そのトラブルが解決するとケロッとして、つい先日、学校を辞めたいと言ったことなんてすっかり忘れているものね。」
 「友達とか話しやすい先生に、学校続けたって意味ないよ、と話すこと自体、本当はそんなふうには思っていないってことだよ。」
 「ふーむ。じゃあ、そんなふうに言うのは、一種のSOSだということかな。オレ本当は学校を続けたいんだよ。続けたいんだけど、つくづく嫌になることがあってね。もう学校辞めちゃおうかと思うようになったんだ、っていうこと。」
 「そう。本当に辞めちゃう生徒は、学校を続けることに意味はあるんだろうか、などとくだくだ言うことなく、さっさと退学届を持ってくるよ。」
 「とすると、このまま学校を続けても…、と思っている生徒は、学校生活に空しさを感じている、何か砂を噛むような思いをしているが、本気で学校を辞めようとは思っていない。つまり、学校を続けることに意味が感じられなくなっただけなんだ。」
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