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12月5日(日) [矛盾について(その129)]

 「お前はどうしようもない悪人だから、命で償ってもらうしかない」と宣言する当人も悪人だとしたらどうだろうかと言いました。
 悪人であることにおいては、極悪非道の罪を犯した人も、幸いそんな罪を犯していないぼくも同じだと思えるのです。
 「きみの言うように、みんな多かれ少なかれ悪人だとしよう。しかしそこにはおのずから程度の差というものがあって、どうしようもない悪人から、そこそこの悪人、そしてちょい悪までさまざまだよ」という声がしてきます。そこそこの悪人やちょい悪だったら改心する可能性があるが、どうしようもない悪人は文字通りどうしようもない。やはり命で償ってもらうしかないよ、と。
 何となく説得力があるように聞こえますが、こう言っている本人はどこに立っているのだろうと思ってしまいます。「みんな多かれ少なかれ悪人」の「みんな」の中にその人は入っているのでしょうか。それに、そこそこの悪人やちょい悪が改心するとどうなるのでしょう。善人になるのでしょうか。としますと「みんな悪人」ではなくなります。
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