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3月21日(月) [矛盾について(その231)]

 「あなた」は内部にいるのに、いない。「ハハア、それは霊魂みたいなものだね」という反応が返ってくるかもしれません。スピリチュアル系の友人なら「そうだ、それは霊魂だよ」と手を打つことでしょう。「霊魂は紛れもなくこの世界の中に存在する。でもそれをこれだと指し示すことはできない。指し示した瞬間、そこにあるのはただのモノだからね」と勝ち誇って言うでしょう。人間は肉体と霊魂とが合体して成り立っており、肉体が滅びても霊魂はあの世で生き続ける。この考え方は多くの人々のこころの中で息づいているに違いありません。
 でも「あなた」を霊魂とすることはできません。
 「あなた」とは「そのまま生きていていい」と「わたし」の「いる」ことを肯定してくれる存在でした。「わたし」はどう踏ん張っても自分の「いる」ことを肯定することができません。それをしてくれるのは「あなた」でしかありません。そして「あなた」とは目の前の「きみ」のことです。「きみ」の何気ないひと言が「そのまま生きていていい」と聞こえたとき、「きみ」が「あなた」となるのです。「きみ」の霊魂が、ではありません、「きみ」が「あなた」となるのです。

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